キヤノンのRFマウント用レンズのなかでも、もっとも多くの人におすすめしたい一本を挙げるとすれば、私は迷わず 「RF 50mm F1.8 STM」 を選びます。
“撒き餌レンズ”という言葉がありますが、このレンズに関しては単なる撒き餌ではありません。
軽さ・価格・描写・使いやすさ——そのバランスが驚くほど優秀で、初心者から上級者まで誰が使っても「持っていて損がない」完成度の高いレンズです。
この記事では、 RF 50mm F1.8 STMをおすすめする理由 を、描写の魅力・使いやすさ・実際の撮影シーン・向いている人などを含めて徹底的に解説します。
RF 50mm F1.8 STMの基本スペック
まずは簡単に仕様を整理しておきましょう。
- 焦点距離:50mm
- 開放F値:F1.8
- 重量:約160g
- 最短撮影距離:0.3m
- フィルター径:43mm
驚くのはやはり 160gという軽さ。
RFレンズは全体的に大きめ・重めの傾向がありますが、このレンズはまるでEF時代の軽快さを思い出させてくれます。
なぜ「50mm F1.8」がこんなにも愛され続けるのか
写真を学ぶと必ずおすすめされるのが 50mm F1.8。
理由はとてもシンプルです。
目で見た自然な画角に近い
50mmは人間の視野に近いので、仕上がりが頭の中にイメージしやすく、
初心者でも「写真がうまくなった」と実感しやすい焦点距離です。
ボケがとてもキレイ
F1.8という明るさは、背景を大きくぼかすのに十分。
スマホでは絶対出せない“レンズのボケ”を手に入れられます。
とにかく万能
ポートレート、スナップ、テーブルフォト、街歩き、夜景、ペット、風景……
これ1本でほとんど撮れます。
RF 50mm F1.8 STMはまさにその王道を、軽さと手頃さで再現したレンズです。
RF 50mm F1.8 STMをおすすめする理由
軽くて小さくて、常にバッグに入れておける
カメラを持ち歩く習慣がある人にとって、重量は最重要ポイントです。
RF 50mm F1.8 STMの 160g は、ボディキャップを付けているのとほとんど変わらないレベル。
EOS Rシリーズのボディに装着しても前後バランスがよく、
長時間の街歩きでも疲れません。
「今日は撮る予定ないけど、一応カメラ持っていくか」
そんな時でもバッグにポンと入れられる軽さは、写真のチャンスを確実に増やします。
単焦点ならではの高い描写力
価格が安いからといって侮ると、いい意味で裏切られます。
- 開放F1.8でも十分にシャープ
- 中央はもちろん周辺も安定した解像
- 逆光にも強く、コントラストがしっかり出る
- ボケはクセが出にくく、柔らかく自然
この価格帯でここまでまとまった描写は本当に優秀。
RFマウントの恩恵で、EF50mm F1.8 STMよりも全体的に改善されています。
特に 開放のふわっとした描写 と、少し絞ったときの ピタッと決まるシャープさ のギャップはとても魅力的。
ポートレートや物撮りなど、被写体を引き立てる写真が撮れます。
F1.8の明るさが夜や室内で強い
明るいレンズは、暗いシーンで大きな武器になります。
- 夜のスナップ撮影
- 室内での子どもやペット
- カフェでのテーブルフォト
- イベント会場やライブハウス
こうした場面で、ズームレンズではどうしても
「ISOが上がる」、「シャッタースピードが稼げない」、「ブレる」
という問題に直面します。
F1.8なら、それらの問題を一気に解決。
EOS Rシリーズの高感度性能と組み合わせれば、肉眼より明るい世界 が撮れます。
圧倒的な“ボケ”が写真表現を広げる
写真の印象を決める要素のひとつが「ボケ」。
スマホのポートレートモードではどうしても境界が不自然だったり、ボケが固かったりします。
RF 50mm F1.8 STMのボケは非常に柔らかく、被写体を自然に引き立てます。
- 花の接写で背景をとろけさせる
- 人物のポートレートで主題を強調する
- テーブルフォトで立体感を出す
F1.8の浅い被写界深度は、写真の“プロっぽさ”を一気に引き上げてくれます。
RF 50mm F1.8 STMはどんな人におすすめ?
結論、このレンズは ほぼ全員におすすめ です。
- カメラを始めたばかりの初心者
とにかくコスパが良く、表現の幅が一気に広がる。 - スマホからステップアップしたい人
ボケや立体感が段違いで、写真の仕上がりが大きく変わる。 - EOS Rシリーズのユーザーで軽いレンズが欲しい人
散歩、旅行、日常スナップに最高。 - ポートレートを練習したい人
50mmは人物撮影の基本で、扱いやすい。 - サブレンズとして1本持っておきたい上級者
軽量・高描写で、スナップ用の常用レンズとして優秀。
注意点と慣れておきたいポイント
完璧なレンズはありません。
RF 50mm F1.8 STMにも、いくつか慣れが必要な部分があります。
- AFはハイエンドレンズほど爆速ではない
- 開放ではわずかにフリンジが出る場合あり
- 最短撮影距離0.3mはそこまで寄れない
ただ、これらは実用上そこまで大きな問題ではありません。
AFは十分速いですし、描写も価格を考えると優秀すぎるレベルです。
RF 50mm F1.8 STMは“買わなきゃ損”レベルの万能レンズ
RF 50mm F1.8 STMは、価格・軽さ・描写・扱いやすさのすべてが高バランスでまとまった、RFシステムの中でも屈指の神コスパレンズ です。
「とりあえずRFで迷ったら、このレンズ買えば間違いない」と胸を張って言える1本です。
あなたのEOS Rシリーズに、ぜひRF 50mm F1.8 STMを一本。
写真の世界が、一段も二段も広がります。

